「お金持ちいいなぁ」
漠然と、子どもの頃から、ずっとそう思ってた
お金がない、という家に育ったから。
「ゆきさん、今はそれなりに稼いでるでしょ〜」って言いたくなる人いるかも知れないけれど、これは「今」お金を稼げてるとか、「今」お金を持ってるとかっていう話とはちょっと違う。
「ものごころがついた時から、大人になるプロセスの中で」そう思っていたって話。
もともと、親や家系が「お金持ち」だった人を見ていて、そう感じていた、って話。
うちは生活保護受けてたくらいだから、お金はなかった方だとは思うんだけど、もし、親が「お金はある」という口癖だったら、ボクはどう感じてたんだろう?
でも、生活に困るくらいなのに「お金はある」と現実を見ない変なポジティブの人みたいで、これはこれで気持ち悪い。笑
みんな堂々とは言わないけど、親からの遺産相続や贈与を受けて、家買ったんだろうなぁって人や、そもそも親が建てた家に住んでる人とか、学生時代のお友達のように家柄が良くてなんかもう色々持ってる人とか見て、「いいなぁ」と思うことはある。
でも、ボクに見えていることなんて、極々一部でしかないし、ボクはボクで、両親がほぼほぼプラマイゼロで逝ってくれて、弟妹とも仲良くしてるし、これほど気楽なことはないと思う。
ボクは長男だけど何の縛りもないし、弟や妹が困ったときには助けられるくらいでいたいと、ちょっとだけ自分が勝手に思ってるくらい。
きっと、持ってる人のしんどさもあるし、持ってない人の気楽さもある。
つまり、生まれてくる時は、みんな不公平。
大きく違う環境の中で育ってきたということは間違いないんだけれど、どんな環境であれ、自分に与えられた「今」をどう活かしていくのか、そこに集中すれば人生はすんごく楽しくなっていくんだよね。
1969年、佐賀県生まれ、大阪府堺市育ち。幼少期から生活保護家庭で強い劣等感を抱えて育つ。中学二年生の夏、脳性マヒの級友が、300mを1時間以上かけて泳いだことに感動し、千葉大学教育学部養護学校教員養成課程に進学。1992年に卒業後、劣等感から抜け出すべく俳優の道へ。国民的アイドルとの共演を果たすが、その後挫折。28歳でリクルートグループに就職。求人広告営業で8年連続表彰されるが、部下育成につまずき、コーチングと出会う。コーチの「人を応援する生き方」に使命を感じ、2008年独立。株式会社プラス・スタンダード代表取締役に就任。